サルトル

「わからない」と「真摯さ」

ネット右派はいかにして生まれたか【後編】 | 伊藤 昌亮 | トイビト - Page 4という伊藤昌亮氏のインタビューについて。 伊藤氏は、「事実」を重視しないネット右派は 知識階級に対抗するためにあえて反知性的な態度をとっているところがあって、恐ろしいこ…

「サルトルと革命的サンディカリスムの思想」

『人文学報』(504),2015年3月,首都大学東京人文科学研究科,pp65-88. 一 ペルーティエと革命的サンディカリスム (省略) 二 サルトルと革命的サンディカリスム 一 「共産主義者と平和」と革命的サンディカリスムの思想

○○に政治を持ち込むな

最近、「音楽に政治を持ち込むな」論争というものがあったそうだが、サルトルは、1952年の「共産主義者と平和」という論文で「労働運動に政治を持ち込むな」という主張を批判している。それについて去年「革命的サンディカリスムとサルトルの思想」という論…

「ニッポンは素晴らしい」

また、サルトルか、と思う方もいるだろう。が、また、サルトルである。あしからず。とはいえ、サルトルのこの辺のものを掘り起こすのもおそらくここぐらいだろうとも思う(それはそれである意味絶望的なことでもあるのだが)ので、まあいいだろう。 今回のサ…

通俗的な、サルトル(笑)

徐京植『秤にかけてはならない──日朝問題を考える座標軸』(影書房、2003年)に、内田樹氏のサルトル批判に対する徐氏の反批判がある、ということをrom_emonさんに教えてもらった。というわけで本をamazonで購入し、とりあえず該当箇所だけ読んでみた(他の…

『嘔吐』新訳とSome of these days(追記あり)

上は、サルトルの『むかつき』という小説の主人公、ニートのろかんタンです。 ……というわけで、このたび、サルトルの有名な小説『むかつき』=『嘔吐』の新訳が人文書院から出たのです。嘔吐 新訳posted with amazlet at 10.07.26J‐P・サルトル 人文書院 売…

サルトル『○○人』──排外主義者の肖像──(1)

岩波新書に入っているサルトルの『ユダヤ人』は、1956年出版ですが、原書の出版は1946年です(ただしこの本第一部は1945年に雑誌に発表され、さらにその一部は1944年にすでに書かれていたようです)。というわけで、げんざい、このサルトルの文章が書かれて…

労働と思想4「サルトル──ストライキは無理くない!」(『POSSE』Vol.4)

雑誌『POSSE』http://npoposse.jp/magazine/index.htmlのvol.4に、「サルトル──ストライキは無理くない!」という文章を書きました。これは、サルトルが1952年に発表した論文「共産主義者と平和」を手がかりに1952年のフランスと現代日本の状況を比較し、政…

『ヨーロッパ現代哲学への招待』

宣伝です。『ヨーロッパ現代哲学への招待』という本に、サルトルの解説を書きました。 出版社(梓出版社)のサイトの紹介ページはこちら この本は「哲学の基礎と、最新の研究成果を大胆に盛り込んだわかりやすい解説」です。 著者は、私含めアラフォーです。…

サルトルさ

サルトルさ サルトルを使った最も短い回文 さるとるとるさ/サルトル取るさ え?そんな時代遅れの、主体主義の、歴史主義の、ヨーロッパ中心主義の、ヒューマニズムの、ヘーゲル主義の、ハイデガーを致命的に誤解したような、レヴィ=ストロースにフルボッコ…

日本サルトル学会会報第22号

こちらhttp://ajes.blog.so-net.ne.jp/だけでなくここでもお知らせすることにしました。ボーヴォワール生誕100年のシンポジウムの報告です。 - 日本サルトル学会会報第22号をアップロードしました。 http://www010.upp.so-net.ne.jp/sartre/bulle/ajes22.html

魔法使いの肖像──サルトル『ユダヤ人問題についての考察』についての考察──

一年前ほど前に某紀要に書いた「魔法使いの肖像──サルトル『ユダヤ人問題についての考察』についての考察──」という論文をアップロードしました。 http://www.geocities.jp/sartla/ronbun/mahotsukai.html *1 これは、タイトルにもあるようにサルトルの『ユ…

東大、サルトル、全共闘

NHKのETV特集「加藤周一 1968年を語る 〜「言葉と戦車」ふたたび〜」を見た。その中で、東大駒場祭の立花隆ゼミの企画「今語られる東大、学生、全共闘」というシンポジウムの様子が映ったが、壇上の最首悟氏の発言。 全共闘で噴き出したものは、何…

シンポジウム「サルトルとボーヴォワール─カップル神話の表と裏」

日本サルトル学会のシンポジウムのお知らせhttp://ajes.blog.so-net.ne.jp/2008-11-13-1 こちらでも転載しておきます。 研究例会のお知らせ 2008年はボーヴォワール生誕百年です。これを記念して、第22回研究例会を「ボーヴォワールとサルトル」というテーマ…

サルトル哲学における自由とは

やねごんさんの、「自由」にかんするたいへんわかりやすい記事 http://d.hatena.ne.jp/lever_building/20080706#p1 に かんれんする かしょを『図解雑学サルトル』(ナツメ社)図解雑学 サルトル (図解雑学シリーズ)作者: 永野潤出版社/メーカー: ナツメ社発…

野生の言語

1976年に公開*1(撮影は1972年)のサルトルのドキュメンタリー映画『sartre par lui-meme』は、youtubeで英語字幕版が一部見られます。 で、↓こちらが、字幕inで日本語字幕がつけられたバージョンです。 http://jimaku.in/w/85vEXo7Wntk/YTLWbjxC_be この日…

ニポンにはドトールがある!

先日夜、NHKで、パリの有名なカフェ、フロールで働く日本人のギャルソン(ボーイ) 山下哲也さんについての番組を見ました。フロールは、一時サルトルやボーヴォワールが入り浸っていたことでも有名です。番組ではサルトルのことも出てきました。かつての…

実存主義って何やねん?

こちらでhttp://d.hatena.ne.jp/shinimai/20080319/p1<こういうのがありましたが、前ちょっと考えたネタです。ちなみに私は両親関西人ですが関西弁非ネイティブですので関西弁は正確ではないです。サル井ヒロシ『実存主義って何やねん?』(京都人文書院)5…

サルトルとアンパンマン

アンパンマンは、子供に大人気のようです。知り合いの知り合いの4歳の子供も、やっぱりかなりなアンパン中毒……じゃない、アンパンマン中毒だそうです。 先日、アンパンマンのキャラクター入り商品がたまたま目に入りました。 ジーっとみていて思ったのは、…

サルトルと坂本龍一の関係について

竹内芳郎『サルトル哲学序説』という本があります。サルトル哲学序説 (1972年) (筑摩叢書)作者: 竹内芳郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1972メディア: ? クリック: 9回この商品を含むブログ (3件) を見るこの本は、1956年に河出書房から出版され、河出倒…

『現代思想の冒険者たち以外 01 サルトル』

内田樹氏のブログから。 それにしても20世紀を代表する哲学者リストの中にアルベール・カミュの名がないことが私にはいささか悲しく思われた。 カミュの『異邦人』は20世紀でもっとも読まれたフランス語の書籍である。 15年前ほどに調べたとき、『異邦…

世界が私にほほえんだ!

最初にそれに気がついたのは、もう5年以上前のことです。たしかココナッツ・ポッキーだったと思います。ココナッツがかなり好きな私は、近くのコンビにでそれを発見して以来、毎日のように買っていました。ところが、ある日突然、そのコンビニで、ココナッツ…

サルトルだったらこう考える

的場昭弘氏の『マルクスだったらこう考える』(2004年)を読みました。マルクスだったらこう考える (光文社新書) [ 的場昭弘 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 777円この本で著者は「二一世紀の現…

千原せいじジュニア

こちらhttp://d.hatena.ne.jp/toled/20071122/1195754609で、 え? 自分の周りにはサルトルの話なんかする奴はいない。本当にサルトル・ブームなんか来るのか、って? だからあなたはいつも置いてけぼりをくらうのです。あなた以外の全員は、今、必死でサル…

「サルトル嫌悪」を超えて*1

J.-P.サルトル著『家の馬鹿息子3』書評 『週刊読書人』2007年3月2日号掲載http://www.dokushojin.co.jp/70302.html ■家(うち)の馬鹿息子がやっと出たよ。 ▲ほう、三留してたお前のアホ息子、やっと大学を卒業したんかいな? ■いや、サルトルのだよ。 ▲へえ…

能舞台での「出口なし」鑑賞記

こちらhttp://blog.so-net.ne.jp/ajes/で日本サルトル学会のブログをやっています。そっちに、能舞台での「出口なし」鑑賞記を書きました。 http://blog.so-net.ne.jp/ajes/2006-09-07

サルトルと贈与

ついでに、北見さんの論文の「贈与」に関したところを引用しておきます。『道徳論手帳』*1についての解説です。 対人関係のレヴェルでは、「相克」が「相互性」に変化し、絶えざる脱中心化の過程が肯定される。この点についてのサルトルによる具体的な考察は…

集列と同一性

コメント欄でこっそり書いていたものを(笑)id:sumita-mさんに引っ張り上げられてしまったのでhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060416/1145158222こちらにもあげておきます。 # sarutora 『「地域みまもりネットワーク」は、まったくの私の思いつきだった…

合田正人 『サルトル『むかつき』ニートという冒険』

ついに合田さんのサルトル本がでるらしい! しかもニート! 『合田正人 『サルトル『むかつき』ニートという冒険』(みすず書房)6月刊

シンポジウム

サルトル生誕百年シンポジウム明日・明後日と青山学院大学です*1。プログラム等はこちら http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20051010 研究者以外の一般の方ももちろん歓迎です(入場無料) 2日は同時通訳がつきます。 映画祭も日仏学院のプログラムが残ってい…