月館の殺人 上

月館の殺人 上 IKKI COMICS

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 佐々木倫子さんは、忘却シリーズ以来の長いつきあいなのでこれはもう読まざるを得ません。佐々木さんの原作つきというと『おたんこナース』があって、実はあれ、連載当時、違和感ありまくりで、途中で読むのをやめてしまっていたのでした。まあ最近になって読み直してみたらそれほど違和感はなく読めたのですが。その後『heaven?』でまた佐々木節にもどって、安心して読めました*1。が、それは悪くいえばマンネリというか、同じカラーのものしか書けないともとれる(私はそれで全然かまわないんですけどね……)。というわけでそれを打破しようと本人ないし周りが思ったのかどうか知りませんが、再び原作ものです。ところで私、特に最近小説というものをほとんど読まなくなってしまったので、綾辻さんという人の小説も読んだことありません。
 で、期待と不安が入り交じった状態で読み始めたのですが、最初数頁読んだところで、違和感ありまくり。主人公が今時の女子高生という設定から出発して、舞台が沖縄、深刻な家庭事情、云々、非佐々木的、というか反佐々木的要素のオンパレードで、しかもそれに無理に佐々木的ギャグのテイストを混ぜようとしているので、なんか読んでいて恥ずかしくなってきて、よっぽど読むの止めようかと思いました。
 が、途中から北海道という自分のフィールドに持ち込み、テツという佐々木的に処理しやすい人々が出てきてからは持ち直し、最終的にはとても面白く読むことができました(この先は分かりませんが)。それにしても、「ウチナーグチ、茶髪、ミニスカ」の女子高生が出てきたところは、もうどうしようかと思いました。もう、心臓に悪いからそういう無理なことはしないで下さいよ……佐々木先生(笑)

*1:楽しみにしてたんですが意外と早く終わりましたね