ある本からの孫引きなのですが、阿刀田高の『詭弁の話術』という本に、こういう話が載っているそうです。
年収４５０万円のサラリーマン、１２ヶ月で割り、２５日で割り、８時間で割ると、一時間あたり約２０００円。コーヒー一杯３００円分を得するためには、約９分間仕事をサボればいい。というわけで、勤務時間中に地下の喫茶店に行ってコーヒーを大急ぎで飲み、９分で帰ってくれば、タダのコーヒーを飲んだことになる。
なるほどー。これはいい方法です！
え？年収４５０万円もない？ それはさいわいです！ たとえば年収がその半分だとしましょう。そうすると、３００円得するための時間は倍の１８分です。これだけあれば、まあまあゆっくりコーヒーが飲めるでしょう。
え？会社の近くの喫茶店は、コーヒー専門店で、ブレンド一杯６００円もする？ これまたさいわいです！ それなら、さらに倍の３６分もありますから、十分ゆっくりくつろげます。
というわけで、この方法は、年収が低い人ほど、また高いコーヒーであればあるほど、ゆったりとくつろいで無料のコーヒーを飲める、というまことにすばらしい方法であるといえるでしょう。
