準ひきこもり

 どうやら、大学に「準ひきこもり」という存在が生息している、ということを大学の紀要論文で書いている先生がいるそうです。http://d.hatena.ne.jp/todesking/20060425/p2
 やっぱりそうですか。私も、実例をもとに、前からそうだと思っていました。え?なに?それって学生のことだって?俺のことじゃなかったの?!
 私は、いくつかの大学で非常勤講師というのをしていて、専任として所属する大学(本務校といったりします)がありません。そういう大学教員(専業非常勤講師)は、最近非常に増えています。常勤講師と比べて非常に給料が安いので(3人に1人が年収200万以下)専業非常勤講師の増加は、他の業種における「非正規雇用者化」という問題とリンクしています。
 それはともかく、そういわけで専業非常勤講師には仕事の「同僚」というものがいません。私の場合すべて講義形式の授業なので、学生と会話することもほとんどありません。基本的に、教室に行って、しゃべって、帰ってくるだけです。また、一人暮らしなので、家族と会話する、ということもありません。というわけで、一週間のうち、生身の人間と言葉を交わしたのが、コンビニでの「袋分けますか?」「……いえ、いいです」だけ、ということなど、まったくめずらしくありませんが何か?
 で、かつてある大学で、授業前に事務室のカウンターで出勤簿にはんこを押しているとき、事務の方が目の前で以下のような会話をしていたことがあります。
「非常勤の○○、いつ電話してもいねえんだよ、まったく。」
「どうせ独身だろ?」
死んでんじゃねえのか?」
「ぎゃはははは」