タイ「にまで」行ってすること

久しぶりに最近またテレビをつけているというのは前回書いたが、昨日は別に見る気もなく、ワイドショーの音だけを聞いていた。やっぱりあまりにアホだから消せばよかったんだけど、結局聞いてしまい、まあブログにでも書くことにした。
なんか、日本人が、タイでわいせつ画像を販売目的で持っていたとかで逮捕されたのだそうだ。レポーターがタイの警察に連行される途中のその男に突撃インタビューをしているようだ。彼は無言の男に対して、「○○さん、○○さん、タイにまで来てなぜこんなことをしたのですか!答えてください!」という同じセリフを、昭和な比喩でいうと壊れたレコードのように10回ぐらい繰り返している。さてそのあとこのレポーターは、タイの警察に電話して、拘留中の男に対して直接電話インタビューを行った。タイの警察官が携帯を男に渡して、レポーターはインタビューができたのだそうだ。レポーターは、自分が頼んでおきながら、拘留中の被疑者へのインタビューを許したタイの警察の対応に対して、「ありえない」「驚いた」「あきれた」みたいな感じで語っている。スタジオのコメンテーターの一人が、「そういう意味では、日本は、容疑者の人権の配慮ということでは進んでいるんですね」とか言っている。!!日本の警察の取調べというのは、悪名高い「代用監獄制度」とかで国連とかの勧告を何度も受けていて「遅れてる」というのが常識かと思っていたが。まあそういう欧米基準の「遅れてる」だの「進んでる」だのはどうでもいいのでおいといて、アホだなあと思うのは、仮にインタビューさせるのが人権侵害だというなら、インタビュー(ていうかインタビューにもなってない単なる罵倒なんだけど)してる方はもっと人権侵害だってことになるわけで、盗みに入っといて「この家は戸締りしてませんね、ひどいですね」みたいなこの人たちはいったい何がしたいのかわけがわからない。まあつまり、わざわざタイ「にまで」行って、「ハンザイシャ」を罵倒し、「東南アジア」を小馬鹿にし、安全なスタジオから「ニッポンの善良な市民でよかった(@丸川タマヨ)」とオナりたかったということなんでしょうけど、こんなアホな番組をわざわざ「日本にまで」見に来て物笑いにするようなものずきなタイの人はたぶんいないと思うので、よかったね、日本人。