ルーアン

というわけで、月曜日から、パリの北西のルーアンという街で、2週間の予定でホームステイをして語学学校に通っています。詳しくはまた書きますが、いろいろ面白いです。
フナックというフランスのツタヤみたいなところの大きい支店があって、本やレコード、電化製品なんでもそろっている。で、そのフナックに、漫画のコーナーがあって、大量の日本の漫画がある。うわさには聞いていたけど、びっくりしました。もちろんフランス語に翻訳されているのだけど、新作もかなりある。たとえば、ブラックジャックによろしくなんかは4巻まで。リアルは2巻まで。20世紀少年15巻まで、という具合に、日本で流行っている漫画はだいたいかなり新しい巻まで翻訳されている。裏焼きではなく、日本のまま右から左に読むようになっているのも結構あった。さらには私の知らない漫画もたくさんあります。棚もいくつもあって、そうですね、何百冊とありますね。で、けっこうフランス人の子供、中高生がむらがっている。びっくりした。あと、谷口ジローはなぜか特別あつかいで、評価が高いようです。小説も、村上春樹ほか、日本のものがたくさんありました。この辺はまた帰国してから詳しく書こうと思っています。
 ホームステイ先のマダムは、連ドラが好きで、毎晩3チャンのマルセイユが舞台の連ドラを見るのを楽しみにしている。連ドラのことを feuilletonというのですが、それがはじまると、「アー!モン・フェイトン!」と叫んで興奮してみている。その内容は、いまいちよくわからないところもあるのですが、かなり、くだらないです(笑)ま、冬ソナみたいなもんですね。で、「この女は悪い女なのよ」とか「あー、ほら、これはパリ女よ!派手でしょう。こんなに髪の毛を赤くして!」とか、いちいち説明してくれる。で、ブチュとキスシーンがあると、にやにやして「おー!れ、ざむるー(恋人たちよ!)」とか言っている。まったく日本の冬ソナおばさんと同じですね。
 日本と大きく違うところももちろんあります。それは、政治との関わり方ですね。ちょうど、ルーアンの高校生のデモに遭遇して、写真も撮ったのだけど、すごかった。大きいとはいえ一地方都市なんだけど、そうですね、千人近くはいたんじゃないかな。シュプレヒコールや地響きのような歓声を聞くと、ちょっと興奮してしまった。もちろん、最近の日本のような片側車線デモではなく、両側車線を使った立派なデモ。警官もいるが、主なやくわりは、デモの道から車を迂回させること。車も、不満そうな顔もせず当然のように迂回していました。というか、これが当たり前の姿だと思うけどなあ。最近の日本はその点異常ですよ。まったく普通の高校生が、遊び気分で普通にデモにいく、という感じだった。ニュースでも毎日のようにデモのことをやっていて、高校生のリーダーのインタビューとかも普通に流れている。これはまったく違いますね。20日はイラク2周年だから、ちょっとパリに行こうかとも思っています。
 音楽では、ilonaという11歳の女の子が歌うUn monde parfaitという曲のビデオクリップをテレビでたまたま見て、非常に可愛かったので、思わずフナックでCDを買ってしまいました。フランスの中高生も、CDの売り場で「イロナ、イロナ」と言っていたので、流行っている(?)のかも。ビデオクリップはかなり日本アニメの影響を感じますが、どうなんでしょう。
http://m6kid.m6.fr/html/emissions/m6kid/musique/ilona/index.shtml