ショッカーか

水曜日(5月14日)の朝日新聞(私が見たのは神奈川版)の9面には、「パレスチナ難民 苦境60年」という大きな特集がある。これは「トリポリレバノン北部〉=井上道夫」と「カイロ=平田篤央」の記名記事。
一方、11面にある小さな無記名記事は、あいかわらずこんな感じ。

ガザから攻撃 高齢女性死亡
イスラエル

 パレスチナ自治区ガザの過激派「イスラム聖戦」が12日、イスラエル南部の住宅地に向けてロケット弾を撃ち込み、帰宅途中だった70歳のイスラエル人女性が死亡した。
 これに対し、イスラエル軍は13日、空からのミサイル攻撃でガザの過激派戦闘員1人を殺害した。
 9日にはガザを支配するイスラム過激派ハマスが放った迫撃砲壇で、農場で働いていたイスラエル人男性が死亡。この攻撃に対し、イスラエル軍はガザ南部を空爆、5人のハマス戦闘員を殺害していた。(エルサレム
※強調引用者

ちょっと調べたところ、朝日新聞は(他社も同じだが)ハマスを一貫して「イスラム過激派」と表現しているようである。
しかし、選挙(パレスチナ評議会選挙)で圧勝し、今は分裂しているとはいえ、パレスチナ自治政府の政権をになってきた政党に対して、このような表現をするのであれば、「イスラエル軍の兵士」は「イスラエルを支配するシオニスト過激派の戦闘員」と表現したほうがいいし、アメリカ軍の兵士なんかも「北米地区を支配する過激派組織共和党の戦闘員」とか表現してもいいってことになろう。
あと、この記事では、かなり短い記事にもかかわらず、イスラエル側の死者についてだけ「帰宅途中だった70歳の」とか「農場で働いていた」とか詳しいのが気になる。
一方、パレスチナ側の死者は全員「戦闘員」だったとされているが、イスラエル軍は、「空爆」するときに、「戦闘員」だけ狙って殺害することができるのだろうか?また、死亡したのが本当に「戦闘員」だったのか確認してこの記事は書かれているのか?それともソースはイスラエル軍? ていうか、「戦闘員」て何だ? まさか、ハマスを支持したガザのパレスチナ人はみんな「戦闘員」なのか?
参照→ http://d.hatena.ne.jp/zarudora/20080307/1204861014