ダバダー

はじまりは、8月12日のデイリーポータルZ、乙幡啓子さんの記事「ミロでヴィーナスを作る」でした。
http://portal.nifty.com/2008/08/12/a/
というわけで、「ミロでミロのヴィーナスを作る」という乙幡さんらしい記事で、大変おもしろかったです。乙幡さんよりちょっと年上の私ですが、麦芽飲料、強い子のミロ、なつかしいなあ。こちらの乙幡さん個人サイトによるとhttp://www.kasei-airs.net/archives/2008/08/post_260.html、氏自身は子供のころミロを買ってもらえなかったそうです。私の場合ミロはたまに家にありましたが、当時ココアに比べてあんまりミロは好きではなかったように思います。でも今になってちょっとまた飲んでみたくなった……のですが、あ、あぶないあぶない、ミロはネスレか。ネスレイスラエル支援のあくとくグローバル企業だから、懐かしいからって、買わないぞお(完全子会社のネスレ日本も、不当解雇、組合つぶしのあくとく企業ですぞ!http://www5.plala.or.jp/nestle-rouso/page305.html)。
で、本題はそれではないのです。デイリーの方の記事の最後に、完成したミロのヴィーナスの動画があります。
ミロでヴィーナスを作る
ミロでヴィーナスを作る
美術番組で彫刻を写すときのように、回転台(実はテレビ台だそうですが)に載せて回転させ、さらに、美術番組っぽいBGMが、(おそらく乙幡さんご自身の)鼻歌……いや、スキャットでつけられています。問題はこのBGMなのです。これ、テレビで非常ーによく聴くBGMです。原曲も、女性のスキャット(クラシック的にはヴォカリーズ*1と言うんでしょうか)で、何か、「高貴」とか「優雅」みたいな場面でわりと安易に使われるBGMです。
さて、この上の乙幡さんのスキャットを聴いていらい、妙にこの曲が頭にこびりつき、さらに、この曲何て言う曲なんだろう、ということがだんだん気になってきたのです。
グーグルで調べようにも、グーグルの検索窓には音声データやmidiデータは入力できません。あきらめかけていたのですが、ダメモトで、この曲の音階をカタカナで表したものを、グーグルに入力してみたのです。絶対音感もないし、原曲のキーはわかりません。というわけで、とりあえず、移動ド、というか、Amoll(イ短調)ってことにして「ミレミーファソファミレド」と入力してみたのです。すると!なんと、わかってしまったのです。ネットすごい。

605 名前:名無しの笛の踊り :2005/11/06(日) 00:09:50
正確な高さがわからないし、
臨時記号省くために転調してますが…
レミーファソファミレドドーシラシーソ#ー
ってやつなんですがわかりますか?

ダバダ〜ダバダバダバダーダバダーダ…
たぶん歌がこんな感じだと思います

606 名前:名無しの笛の踊り :2005/11/06(日) 00:16:20
>>605
ふたりの天使

クラじゃなくポールモーリアとかそっち系。

http://classical2ch.nobody.jp/tellme/log/1129119373.html

2ちゃんねるの「【タンチュルンテンッ】この曲の題名を教えて!【フッヘーヘリオー】」というスレのようです。で、さらに「ふたりの天使」で検索したところ、演奏はサン・プルー楽団、スキャットはダニエル・リカーリの、1970年に発表されたフレンチ・ムードミュージック?(つまりポールモーリアとかそっち系)だったようです。↓ダニエル・リカーリのWikipediaから転載。

# ふたりの天使(Concerto pour une voix)

* 1970年作。サン・プルー作曲。当初はダニエル・リカーリの曲としてリリースされた訳では無く、名前の扱いは小さかったが、スキャットがリスナーに強い印象を与え、リカーリがクローズ・アップされるに至り、リカーリ名義で再録音された。この再録音のものが現在一般的に聞かれている音源である。日本では、テレビ番組で耽美的なシーンや状況(例えば叶姉妹の出演シーンなど)のBGMとして使用される事が多い。また、フジテレビのトリビアの泉の1コーナー「ガセビアの沼」で、ガセネタを沼に沈める時のBGMとしても使用された。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AA

とにかく、これですっきりしました。ダニエル・リカーリはシェルブールの雨傘カトリーヌ・ドヌーブの吹き替えをやった人だったのですね。
というわけで、聴き飽きてるかかもしれませんが、原曲はこれです。

Fmoll(ヘ短調)なので、固定ドであらわすと「ドシ♭ドーレ♭ミ♭レ♭ドシ♭ラ♭」です。

*1:ちなみに、この場合のヴォカリーズ(ラフマニノフとか)はvocaliseで、アドリブに歌詞をつける、ジョン・ヘンドリックスとかのジャズの「ヴォカリーズ」のスペルはvocaleseらしい。知らなかった