暴力論

ジョルジュ・ソレル『暴力論』第5章 政治的ゼネスト 第4節

強力と暴力 政治的ストライキの研究によって、我々は、現代の社会問題について考察するときにつねに心に浮かぶ一つの区別について、よく理解できるようになった。人々は、強力forceと暴力violenceという語を用いるとき、あるときは権威autoriteの諸行為につ…

ジョルジュ・ソレル『暴力論』第5章 政治的ゼネスト 第3節(抄訳)

A. 政治屋に抱かれた妬み*1 いまや我々は、政治的ゼネストと結びついた諸観念の分析においてもっと先に進み、まずはじめに、階級の概念がどうなったかを調べてみることにしよう。 1 階級は、その成員が資本主義的生産において占めている位置によっては、も…

ジョルジュ・ソレル『暴力論』第4章 プロレタリア・ストライキ 第2節(抄訳)

マルクス主義を完成するためになされた諸研究 いまや我々はさらに先に進み、ゼネストによって示される絵〔タブロー〕が本当に完全なものなのか、すなわち、現代の社会主義によって認められた闘争のすべての要素を含んでいるかということを問う必要がある。し…

ジョルジュ・ソレル『暴力論』第4章 プロレタリア・ストライキ 第1節

第4章 第1節 プロレタリア暴力に関わる思想を正確に説明しようとするたびに、われわれはゼネストという概念に連れ戻される。 しかし、この概念は、他の多くのことにも役立つし、社会主義のあいまいな部分について思わぬ光を与えてくれる。第一章の終わりで、…

ジョルジュ・ソレル『暴力論』(1908)について

秋水の「私の思想の変化」の一年後、1908年年に出版されたジョルジュ・ソレルの有名な本『暴力論』(直訳だと『暴力についての考察』)の超部分訳を、何回かに分けて載せます。ソレルについての辞書的な記述としては Sorel,Georges 1847〜1922 フランスの社…