重大な局面(都立大)

 かつて、ここここや、ここや、ここで書いた都立4大学問題ですが、重大な局面に来ているようです。詳しい説明は都立大の危機―やさしいFAQまたhttp://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/tokyo/news/20040520ddlk13040215000c.html等をお読み下さい。
 なんだかんだいってまったく知らない人も多いようですが、今都立の大学は大騒ぎになっています。それは、全国的な大学「改革」の流れともちろん関係しているわけですが、都立の場合、大学「改革」というよりは大学「破壊」なわけです。そもそも、去年8月、石原都知事が、それまで進められていた都立4大学の改革計画を突然すべてご破算にし、「現行の都立4大学廃校>2005年度から「首都大学東京」という新大学設立」という計画を一方的に出してきたことが、問題の出発点です。
 しかし、都側が出してきた「計画」は「計画」にもなっていないむちゃくちゃなもので(基本理念の計画を河合塾に依託したというのは有名な話ですhttp://www.asahi.com/edu/news/TKY200312040362.html)それが、とにかく現在の都立大学(特に人文系)を潰したい、という意図によって進められていることは明らかでした。
 現在の都立の大学の教員、学生の意見をまったく聞こうとせず、一方的に「計画」を進めようとする都側は、「計画」に批判的な教員に対し(比喩ではなく本当に)ヤクザまがいの恫喝を繰り返し、さらには、まだ出来ていない新大学の経営準備室が、現在の都立大の予算配分を決定し、批判的な学科に予算を出さない、というような信じられないような嫌がらせをやっています。http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20040520k0000m040154000c.html
 さて、

都は4月28日、大学設置認可の申請書を文部科学省に提出した。今後、新大学に移行する教員から「就任承諾書」を取りまとめ、同省の大学設置・学校法人審議会の審査を受ける。委員から特別の意見が出なかった場合は7月末に認可される。都は8月から新大学の説明会を開き、来年4月に第1期生を迎えて開学したい考えだ。

 なのですが、6月3日、人文学部臨時教授会で、(1) 新大学における大学院の構成、 (2) 教員の身分・労働条件が明示されない限り就任承諾書を提出しないことを決定した、ということです。就任承諾書提出期限は6月17日です。あと10日です。