帝国主義

第2章愛国心について その5

目次と口上へ 一転してドイツの話 今度はイギリスから離れてドイツの話をしましょう。ナチスドイツの話ではなく、もっと時代を遡って19世紀の話です。プロイセン主導によるドイツ統一を推進し、鉄血宰相といわれたビスマルクは、まさに愛国心の権化でした。…

第2章 愛国心について その4

目次と口上へ 外国人への憎悪 自分を愛しなさい(つまり他人を憎みなさい)。同郷の人を愛しなさい(つまり他郷の人を憎みなさい)。神の国日本を愛しなさい(つまり中国や韓国を憎みなさい)……。愛すべき人のために憎むべき人をやっつける。これを名づけて…

第2章愛国心について その3

目次と口上へ ローマの愛国心 古代ローマの詩人ホラティウスは「すべては、党派ではなく国家のために」と言ったそうです。しかし、このようなスローガンが通用したのは、古代ローマ人たちに、党派を利用する知恵がなかったからでした。そして彼らが国家のた…

第2章 愛国心について その2

目次と口上へ 愛国心と惻隠・共感 目の前で子供が井戸に落ちそうになっているのを見たなら、誰でもためらわずに救けに駆け寄るでしょう。もし愛国心が、こうした子供を救おうとするような共感(シンパシー)、惻隠の気持ち、慈善の心と同じものであるならば…

第2章 愛国心について その1

目次と口上へ 帝国主義者の叫び 「美しい国、日本。」 「竹島はわが国固有の領土である」「子供たちが自国の歴史に誇りを持てる歴史教育を」「自国の国旗国歌への敬意、尊重の気持ちを涵養することは極めて大事」……帝国主義者たちはこう叫びます。彼らは自分…