罵倒表現の自由?

 というわけで、あまり時間がないのですが、とりあえず書いて置かなくてはならないことがもう一つあります。それは、
http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20050707#p1
での私の小泉首相への罵倒表現です。
 あのタイミングで小泉首相にキレていることに違和感を感じた方もいたかもしれませんが、別にあのとき急にキレたわけではなく、私は小泉首相を見たり発言を聞いたりしたときはいつも必ずキレています。しかし普段は特にそれをここにそのまま書くことはしません。が、前回は、その時の感情をそのままここに書いてみよう、と思ったわけです。
 しかしその後、二人の方から、メールで、「気持ちはわかるがあのような表現はよくないのではないか(大意)」という指摘を受けました。同じ感想を持った方はもっとたくさんいたかもしれません。
 この指摘(批判)は、覚悟、というか予想は有る程度はしていました。
 これ、rir6氏の罵倒表現がしばしば問題とされていることともつながる話かもしれない。というか、私の罵倒表現は、rir6氏の影響を受けたといえないこともない、かもしれない(笑) キレる17才の影響を受けたキレる40才(もうすぐ)ってとこですね。あ、こう書くとrir6氏のせいにしているようですが、そういうことではなく、私がああいう表現をしたのはもちろん私の責任でやったことです。が、いかんせん眠いのでこの問題はまた……。

論争

 たくさんコメントやトラックバックをいただきました。「そうそう」と思うものも、「やっぱりちょっと誤解されているかな」と思うものもありました。まあ誤解されるような書き方もあったかもしれませんが。
 一応はっきりさせておきますが、私は、当たり前ですが「無断リンクは禁止すべき」と主張しているわけではありません。また「そういう主張を尊重すべき」というのもちょっと違う感じです。そもそも、「無断リンク禁止」などと主張することは、まったく有効ではないし、わかりやすくするためにもっと敢えて言ってしまえば、そんなことを要求するのはもまったくもって間違っているし意味が無い、とさえ言ってもいいと思います*1。しかし、問題はその先(あるいはその手前)なのに、「無断リンク禁止は無効だ」とか「間違っている」云々というのはちょっとかみあってないように思います。
 また、「倫理」などという言葉を使ってしまいましたが、「無断リンク禁止を尊重することは倫理的である」というようなことを言いたかというと、これまたちょっと違うという気がします。……もうちょっと詳しく書こうかとも思ったのですが、めんどくさくなってしまいました。すいません。
 id:VanDykeParksさんのおっしゃる

それで気になったのは、id:rir6くんがその論争に絡めてモヒカン族批判をしているのだけど、それってモヒカン族じゃなくないか、ということ。

というのは、私もそんな気がします。
しかし、だからといって、そういう「ニセの」モヒカン族に「ホンモノの」モヒカン族を対置するというのに対しては、rir6氏の言う

は向こうの記事で「人間は偽物だ」ということを行ってある意味で偽物礼賛的なことを言ったのだけれど、当然僕は本物のモヒカン族よりは偽モヒカン族の方を愛し、そして憎んでいます(「他人の拒絶」と「他人を求める」ことはアンビバレンツであり依存関係なのです)。

というのもわかる。
 しかしまあ、VanDykeParksさんのおっしゃるように、私も、正直言ってあまり興味が持てないというか

こんなに早く(かどうか知らないけど)概念の俗っぽい混乱が起こるのなら
足の速そうな流行やね、ってことぐらいなんですけどね。

と思います。

*1:rir6さんがどう言うかはわかりませんが。

ハンドワックス

 で、足が速そうなので今の内に言っておきますが(あるいは絶対もう誰か言ってそうな気もしますが、あえて調べずに書きます)、私、モニター上で「ハンドアックス」ていうのを見ると、どうしても「ハンドワックス」に読めてしまうんですよ……。手斧ならぬ手垢?*1 ssugiさんがコメントで言っているように「テーマは違えど、このような論争はたえず繰り返されます」ということで、やっぱり手垢のついた議論か?!*2 あるいは、やっぱり私が「握手を求めて手垢をくっつけあうのを厭わない」ムラ人だからそう読めてしまうのか? ……いやでも、ちょっとまじめに言うと、ベタベタしたものが嫌いだ、とか言ってる(ニセ)モヒカン族の人こそ、実はベタベタしたものにこだわってるってことじゃないかな、なんて思ったり。「技術的対策をとらずに(とれずに)晒し上げられるようなメンヘル系は自己責任だ」「閉じた場所で勝手にやってろ」というのは、なんか、「渡航禁止勧告を無視してイラクに行って人質になったやつは自業自得だ」というのとどうにもかぶって見えてしまうのだけど、なんか、いずれもことさら自分を「冷酷」に見せようとしているだけにかえって過剰にベタベタして見えます。
 「ベタ」じゃなくて「ネタ」とかいってる人に限って実はネタネタした粘着気質の納豆族、というのも瞬間的に思いついたけど、いずれにせよ面白くないっすね。すいません。

*1:耳垢はイヤーワックスだけど、手垢はハンドワックスとは言わない、というツッコミはナシということで。

*2:?が先

表現の自由

 というわけで、実はこの「論争」のポイントは、そもそも「無断リンク」というところにはなくて、「表現の自由」「学問の自由」というところにあるのだと思う。id:NakanishiBさんのコメントの

この論争自体については、研究者が「学問の自由」をここまで錦の御旗にできる自らの位置への鈍さと、「被害者化」が自分にも当てはまることに気づかない鈍さに驚きます。

というのもそうだと思いますが、直接この論争に触れてはいないのですが、「言論の自由」に関するpavlushaさんのこの文章http://d.hatena.ne.jp/pavlusha/20050713は、参考になりました。
 私はもっと法学シロートですが、ちょっと昔書こうとしたことがあります。たとえば「疑わしきは罰せず」という原則にしたって、たぶん元々は国家から個人を守るために作られたはずだと思うのですが、それがいつの間にか強者の側に適応されてしまって、「水俣病」とか「従軍慰安婦」とか「劣化ウラン」とかの問題で、国家や企業の免罪に利用されてしまう。
 もうちょっと展開したいのですが、時間がないのでこの辺で……。なんか今日は全体的に逃げてばっかりでまずいですね。ちょっとほんとに眠いのです……。