飽きた、といいながら地図を作ったりしてしまいました*1。
というわけで、前回書いたように、ルーアンからルアーヴル行きの電車に乗り、ブレオテ・ブーズヴィルで電車を乗り換えて、まずフェカンに行きました。フェカンからバスでエトルタに向かい、帰りは、エトルタからルアーヴルにまたバスで行って、ルーアンに電車で帰る、という計画です。
昼ごろフェカンについて、とりあえず海岸に行ってみました。
一通り散歩したりしましたが、どちらかというとエトルタで時間をとりたかったので、昼食を食べずに、早めにエトルタに移動することにしました。フェカンからエトルタはバスがあるらしいことはわかっていました。何とかバス停の場所を探し当てて向かいました。バス停はちょっとした丘の上にあって、海岸からは10分以上歩かなくてはいけなかったような気がします。カメラや双眼鏡、ガイドブックなどでかなり重いかばんを持ってひーこら言いながらバス停にたどり着いたのですが、例のごとく事務所のようなところは閉まっています。窓のところに時刻表が貼ってあったので見てみると、エトルタ行きのバスは日に何本かしか運行しておらず、次のバスは夕方なのです。まだ昼過ぎだったので、しかたなく再び海岸に戻ることにしました。この往復でかなり疲れてしまいました。こんなことなら昼食をさっき食べておけばよかった。で、海岸近くのカフェで遅い昼食を食べたのですが、名物らしいムール貝を食べました。ムール・フリット(ムール貝とポテトフライ)とビールです。とてもおいしかったです。
で、バスの時間までしばらくのんびりした後、またひーこら丘の上にのぼって、エトルタに向かいました。
というわけで、エトルタについたのは夕方5時ぐらいになってしまいました。ところが、ルアーヴル行きの終バスがこれまた早くて、6時ごろなのです。したがってあまり時間がなく、エトルタはほとんど駆け足で回ることになり、ちょっと残念でした。でも断崖の上にも途中まで上りました。
さて、エトルタからルアーヴル行きのバスに乗るときのことです。私はたまたま小銭がなくて、結構大きい紙幣を出してしまいました。料金はワンマンカーの運転手に先に払うのですが、おつりがなかったらしい。で、運転手はとても人のよさそうなお兄さんだったのですが(雰囲気としては松村邦洋)「ちょっと待っててくれ」と巨体を揺らして別のバスの運転席まで走っていってくれ、おさつをくずしてくれました。悪いことをしたなー、と思いました。礼を言ったところ、ニコニコと「いやーいいですよー」みたいな感じでした。
ルアーヴルまでは海岸沿いの山道をぐねぐねと、結構時間がかかったような記憶があります。その車中でのことです。プルルル(だったかピロロロだったかもう忘れましたが)と携帯が鳴りました。前も書きましたが携帯マナーなるものは特にないらしいフランスのこと、当然ながら携帯の持ち主は電話にでました。……ておい運転手かよ!(笑)
松村くんは、そうですね、普通に5分か10分ぐらい通話してましたよ(しかも私用ぽい)。もちろん片手運転で。周りの人も特に変な顔はしていなかったように思います(ちなみにバスの運転手も制服はないようです。普通にジーパンでした)。
というように、少なくとも私が見た限り、携帯に関しては非常に寛容な社会でしたね。ネットカフェに行ったときも、店員がずーっと私用で電話していて、会計をするときも話やめず、あごでしゃくって「そこに金置け」みたいなこともありましたね。まあとにかくこういう、携帯だけではないですが、全般的にルーズなところ、というのは、なんか、私としては親近感がわきました。ただ、長年住んでいたりするとイライラしたり腹が立ったりするのかもしれません。(続く)