sarutora.hatenablog.com
続きです。
第2話も基本的には原作通りでした(もちろん当然ですが細かいセリフの変更、追加はあります)。第1話よりは変更点が多かったかもしれません。原作と同じシーンが多いのですが、登場する順番が相当入れ替わっていました。
大きな変更点としては、原作にない「月」が重要なアイテムとして何度も出てきたところ、でしょうか。そのため、京子が心麦に写真を見せるシーンは原作どおりなのですが、原作の「花見」が「月見」に変えられて、原作にない心麦の幼いころの月見の回想シーンがありました。そういえば、京子が心麦に写真を見せるシーンは、心麦が赤沢の自宅に招かれて食事する場面の中にあるのですが、赤沢家で飼っている猫が、ちゃんと原作と同じ白猫になっていました。細かいですが、こういうところも原作ファンとしてはポイント高いですね。
あとは、神井が松風たちの事務所に来る前に、心麦と松風が2人でラーメン屋に行く所、ここは原作と違いますね。原作ではもう少し後(単行本では3巻)に松風が1人でラーメンを食べにいくシーンがありますが、2人で行くところはなかったと思います。細かいですが、神井が事務所に来る前に2人でラーメン屋に行く、という変更のため、神井が事務所に来る約束の時間が、原作の16時から(夜)9時、に変更されていました。
神井が事務所を訪れたシーン、ドラマでは最初松風が心麦を部屋から締め出していましたが、原作ではこれはなく、心麦はずっと同じ部屋で松風と神井の会話を聞いています。
ちょっと戻りますが、心麦が弁護士事務所で初めてバイトする日のシーン、冤罪テーマに関する重要な会話があるのですが、ほとんど同じだったものの、ちょっと残念だったのは、原作の松風のセリフ
個人的には、「万が一逮捕されたら、弁護士が来るまで黙秘」って小学校で教えといてほしいくらい
というセリフが削除されていたことです。このセリフは、漫画原作者浅見さんと法律監修の市川寛さんが打ち合わせのときに市川さんが言った言葉がそのまま採用されたのだそうです。市川さん御本人がこちらのブログでおっしゃっています。
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ドラマでは、松風は「黙秘権は被疑者にとって唯一にして最強の武器である」という原作にもあるセリフ*1の後、「オリハルコンの剣なわけ」と付け加えています。これは原作にはありません。個人的には、「オリハルコンの剣」のようなひねった表現ではなく「小学校で教えといてほしいくらい」というストレートなわかりやすい表現を採用してほしかったような気もしますが。
あとは、松風、今回も原作にない「はい!今のは暴行罪です!」というのをやっていましたが、今後もこれありそうですね……。これはちょっと原作の松風のキャラと違うような気がします。ドラマの松風は原作より軽い感じになってますね。逆に、波佐見は、原作ではもっとチャラい感じなのに、ドラマでは落ち着いています。原作では「粋でよろしく!」てのべつ幕なしに言ってるはずなのですが、ドラマではまだ一回しか言ってないような?
というわけで、ドラマの松風は原作より軽く、ドラマの心麦と波佐見は原作より落ち着いている、という傾向はありますね。
とまあ、いろいろ言っていますが、ドラマ『クジャクのダンス』、今のところ、とても良いですね。『イチケイのカラス』のドラマ版、に比べればもう……あ、これはもう言わない約束だった……。
*1:追記: クジャクのダンス、誰が見た?第3話 - 猿虎日記で書きましたが、ここは「被疑者」が「容疑者」に変わっていました。