喫茶店のとなりの人の会話はどうしても聞こえてきてしまいます。今日は、中年の女性が二人でずっと職場の愚痴を言っていました。スーパーかデパートの売場で働いているらしく、理不尽なことで苦情を言ってくる客に対する愚痴を言っているようでした。聞き流していたら、ふと私の耳に「ヤスクニ」という単語が入ってきたのです。「え?」と思って耳をそばだてたのですが、二人の会話はすでに別の話題に入っていました。あるいは気のせいだったのかもしれないのですが、ひょっとすると二人は、「理不尽な苦情を言う客」を、首相のヤスクニ参拝に抗議する中国や韓国にたとえていたのかもしれません。そして、実際そのような感覚を持っている人はかなり多いのかもしれません(いまさら言うまでもないことなのかもしれませんが)。「ああいう困った人」を「ああいう困った国」に置き換えれば「嫌ナントカ」の出来上がりです。
私はそもそも、「理不尽なクレーマー」のような人をたたくような雰囲気自体がすきになれません。ワイドショーの「騒音おばさん」叩きのようなものは、テレビの中でもっとも嫌いな部類のものです。それはもちろん、自分の中にも騒音おばさんに対する嫌悪感のようなものが呼び覚まされてしまうからでもあります。
しかし今回はこれ以上書く余裕がありません。暇になったらもう少し考えて見たいと思います。