ベルギー在住のshohojiさんのお話によると、最近、ブリュッセルで17歳の少年が殺される事件が起きて、それをきっかけに、ベルギー国内で「暴力反対」の動きが盛り上がっているのだそうだ。そして、今日の日曜日、「暴力反対」のデモ行進が行われたのだそうだ。
日本でも、何か少年にかかわる犯罪が報道されるたびに、「暴力反対」というような世論が高まるのはおなじみのことである。しかし、現代日本の場合、暴力反対世論の高まりから、暴力反対のデモが行われる、ということはありえないような気がする。なぜなら、今の日本では、デモ自体が暴力的なものだと思われているからである。暴力反対のデモ、など起こり得ないというか、冗談としか受け取られないような気がする。
多くの今の日本人のイメージとしては、たとえば「中東」、というのは(それがイスラエルなのかパレスチナなのかイランなのかイラクなのか、などはほとんど興味をもたれない)たぶん、
なんだかいつもデモ「や」暴動「や」テロ「や」そんな物騒なことばかりしている物騒な国
というようなものだと思う。「デモ」にまつわるイメージは「時代遅れ・物騒・後進国」ていうところだろう。
しかも、最近では「デモ」をする側もそうした感性を共有してしまっていている。
これまでの左翼運動は暴力的だったから大衆の支持を失ったのです!だから、「デモ」とはいわず「パレード」と言いましょう!シュプレヒコールのような攻撃的なものはやめましょう!平和的にしましょう!デモを警備してくれている警察官のかたがたにも笑顔で接しましょう!平和的パレードを乱す一部の過激な人たちは迷惑です!